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英雄ポロネーズで感動するのは何故か?
彼の演奏を聴いて自分が感じたことを元に感動する仕組みを推測してみました。
・前半は主題を繰り返し、伏線を張ります。
・後半81小節~突如激しくなり、緊張感や躍動感を演出。ここで低音を響かせ心臓を震わせておくと、後にある涙腺崩壊の起爆剤になります。
・128小節最後のフェルマータでようやく一服するもつかの間、直ぐに暗雲が立ち込め、緊張感は解消されません。むしろ解消させない方が良い。
・次は上下に波打つメロディーで不安感を演出。
・強い低音が心地よかったので安定と不安を繰り返しているように感じた。
・その低音もオクターブが上がることで安定感が薄れ、不安が増大します。
・147小節~さらに全体の音量が下がることによる閉塞感が追い打ちを掛け、もやもやとした気分が続きます。
・155小節~主題が始まり、ついに出口を発見!おめでとう!そして感涙。
[1]で光を見せらるかが鍵。微妙な力加減がありそうです。
[2]この一撃で涙腺崩壊。
緊張感や不安感の仕込みに成功していないと、どんなに良い音を響かせても効果は無いように思います。逆に上手い演奏者は聴衆に与えたをストレスを浄化してあげてください。そのためには最後の主題でのミスは許されません。特に[1]や[2]をミスしたら椅子ごとひっくり返るレベルw
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前打音+トリルの謎
[1]33、34小節など、トリルの主音と同音の前打音の場合、E-FE-...DE-A-と弾くのが正しいとのこと。ですが、E-E-FE-...と弾くピアニストも居るようです。
ネットで調べた結果、大まかに3つの解釈があることが分かりました。
1)前打音のあとに上(補助音)からのトリル
2)先取り前打音のあとに下(主音)からのトリル
3)下からのトリル(前打音はトリル開始音の指示記号)
私が初めに試したのが[2]。
"E-32F32E-16 D32E-32A-16"
・これだとズンタンという感じで違和感あります。
・トリルで2往復させても、忙しいだけでズンタンに変わりなし。
・プラルトリラー扱いで3連符にすると悪くないけど緩すぎてトリルじゃない。
最後に落ち着いたのが[3-A]。
"E-40F40E-40D40E-40 A-8"
[3-B]も有効でした。
"E-32F32E-32D32 E-32A-16."
[4]の場合、前打音は先取り(前の音符のうしろを削って鳴らす)、トリルは下の主音からと上の補助音からの2通りあります。動画サイトで見かける鍵盤付きの演奏動画は下からのトリルが多いです。恐らくソフト側の設定でしょう。結果[3-A]に近い印象です。
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136小節
[5-A]前打音を拍の頭に合わせると2拍目だけが気持ち悪く聴こえます。意図あり?
[5-B]先取りするとそれが無くなるという不思議。私はこちらを採用。
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おまけ
・新作「英雄ポロネーズ」と過去の作品集あります。MSX/PSG/MML←これが解る人は
こちらへ。
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